37年温めた夢と、9年間願い続けた息子の自立。
STEP LABO Story#001
語り手:Kさん(仮名)
この物語は、ご本人の許可をいただき、実際の体験をもとに構成しています。
「私の頑張りは、私が一番よく知っている。」
「私がなんとかしなきゃ。」
気がつけば、それが私の口ぐせになっていました。
私が働かなきゃ。
私が守らなきゃ。
私が何とかしなければ、この子たちの人生は終わってしまう。
そんな思いで、ずっと走り続けてきました。
振り返ると、その頃の私は、一人で全部を背負っていました。
私の人生は、決して平坦ではありませんでした。
父はDV。
母は仕事で忙しく、親子で遊んだ記憶はほとんどありません。
母子家庭となり、子どもを育てながら仕事を続けました。
息子は9年間の引きこもり。
娘は社交不安症。
気づけば、学びの自己投資は8年間で1,000万円を超えていました。
女性支援の仕事も続けてきました。
学べば変わる。
そう信じて、できることは全部やってきました。
それでも心のどこかで、
「まだ足りない。」
そう思い続けていました。
STEP LABOで学び始めてから、私が一番変わったこと。
それは、新しい知識ではありませんでした。
毎月ノートを開き、
出来事を書き、
感情を書き、
振り返る。
その時間を積み重ねたことでした。
私は、感情が動いたらすぐに書きます。
「感情は生き物だから、すぐ書き出すんだよ。」
そうやって書き続けるうちに、不思議なことが起こりました。
怒りを書いても。
悔しさを書いても。
腹が立った出来事を書いても。
最後にたどり着く場所は、いつも同じでした。
「結局、父なんです。」
「また父に戻る。」
「やっぱりこれだ。」
何度も何度も、その言葉に行き着きました。
私は今まで、目の前の出来事に腹が立っていると思っていました。
でも、
ノートを書けば書くほど、
最後は父に戻る。
「また父だ。」
「やっぱり父なんだ。」
その繰り返しでした。
ノートを書き続ける中で、もう一つ、大きな変化がありました。
ある日、私は自分にこう言いました。
「私の頑張りは、私が一番よく知っている。」
その瞬間、不思議なくらい心が軽くなりました。
誰かに認めてもらうことばかり求めていた私が、
初めて、自分自身を認められた気がしました。
そして続けて、こんな言葉が浮かびました。
「私の最大の味方は、私じゃん。」
泣いたら負け。
弱音を吐いたら負け。
そう思って生きてきた私が、
初めて、自分に「よく頑張ったね」と言えた瞬間でした。
そのとき初めて、肩の力がすーっと抜けて、涙があふれてきました。
「もう十分やったじゃん。」
そう思えた瞬間でした。
そこから少しずつ、私の選択が変わっていきました。
STEP LABOで学んだ「課題の分離」。
そして、「自分を満たす」という考え方。
その二つが少しずつ、自分の中に根を張っていきました。
私は37年間温め続けてきた夢、
世界一周クルーズを申し込みました。
さらに、17年前に子どもたちと約束していたオーロラ旅行も決めました。
以前の私なら、
「子どもに少しでも残してあげないと、この子は飢え死にしちゃう。」
「家があるから生活保護は受けられないし」
「社会復帰できないから」「お金は使わずとっておこう。」
そう思っていたでしょう。
でも、そのときの私は違いました。
「私の人生と、子どもの人生は別々。」
そう思えたのです。
子どもを見捨てることじゃない。
子どもを信じること。
そして、自分の人生も大切にすること。
その二つは、一緒に叶えていい。
初めて、そう思えました。
その頃から、家族にも少しずつ変化が起こり始めました。
私が世界一周オーロラクルーズに参加する為、4か月家を空けることを前提に、
息子と現実の話をしました。
すると、それまで動かなかった息子が、自分の意思で免許を取ると言いました。
そして、3年も切ることのできなかった髪を切り、
パスポート用の証明写真を撮りに行きました。
髪を切り終えた息子は、驚いたように言いました。
「こんな重たいのが取れたよ。」
その言葉を聞いたとき、
私は思いました。
取れたのは、髪だけじゃない。
私の心にも、
長い間抱えていた
「私がなんとかしなきゃ。」
という重たい思いが、
少しずつほどけていたのかもしれない。
今でも、人生に悩みがなくなったわけではありません。
息子も、私も、まだ人生の途中です。
でも、一つだけ確かなことがあります。
諦めさえしなければ、夢は叶えられる。
それは世界一周だけではありません。
子どもを信じることも。
自分を信じることも。
どちらも、人生の途中から始められる。
だから私は今、
この姿を子どもたちに見せ続けたいと思っています。
「諦めさえしなければ、夢はいつでも叶えられる。」
そのことを、私自身の人生で伝えていきたいのです。
この物語は、一人の終わりではありません。
STEP LABO Storiesには、
今日もそれぞれの人生を書き換えている物語があります。
▶ STEP LABO Stories一覧





